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父、兄、そして自分。親子2代で歩む左官の道で見えたこと

東京都練馬区を拠点にする左官工事会社、株式会社ヤマケンです。今回は入社10年目の山本信介の登場です!父、兄に続いて左官の道に入った山本ですが、現在は職長としての立場で日々現場を統率しています。ヤマケンでの成長、そしてこれからの展望を聞いてみました。

父(専務の山本元壽)の影響で昔から左官は身近だったと思うのですが、最初から左官の道を志していましたか?

まったく意識していなかったですね。もちろん身近なものではありましたが、将来的に自分がやるとは思っていませんでした。兄は高校を卒業したら左官の道に入りましたが、私はまったく違う仕事に就きました。8年くらいはその仕事を続けていたのですが、ある時「手に職をつけるというのもいいかもな」と思い、安易な気持ちで未経験から職人の道に入ることにしました。今まで左官は身近ではありましたが、やってみたことはなかったので最初はいろいろとびっくりしました。当たり前の話ですが、実際にやるとなると簡単ではないということ最初に知りました。過信していたわけではないですが、こんなに自分はできないんだって思いましたね。しかし、面白いと思ったのも事実です。

未経験で入ってから、どのように技術を覚えていきましたか?

ヤマケンの良い所は、ベテランの左官職人が周りにたくさんいることです。自分も今となっては10年目になるので決して新人とは言えないのですが、ヤマケンにいるのは20年、30年の経験者ばかりです。

自分は未経験でヤマケンに入りました。父や兄がいたとはいえ、特にそれで手厚くされたことはないですね。必要なスキルはその時々で現場で覚えていきました。左官は見ているのとやるのとでは全然違いますよ!想像していたよりも何倍も難しく習得するのに時間がかかる技術です。塗るだけだと思っていたらとんでもない。準備や段取りがまず大変ですね。覚えることも多いですし。

ヤマケンでは確固たる教育体制があるわけではないのですが、ある意味周りのみんなが先生状態なのでそういう意味で恵まれていますね。全員が確かな技術を持っていて、やり方に対してのポリシーもある。私のように未経験で入ったら、まずは見よう見まねでいろいろやってみて、わからなかったら聞くのが一番良いかと思います。皆さん丁寧に教えてくれますし、ひとつのことを複数の人に聞いてみても面白いかと思います。それぞれにやり方が違いますからね。ヤマケンは職人の自由度が高く、また新人だからといってなかなか道具を触らせてもらえないということもないので、積極的にどんどん入っていけば上達も早いと思いますよ。

今やっているのはどんなお仕事ですか?

今は大型商業施設の左官をやっています。数年前に職長になったので職人として手を動かしつつも、現場をまとめるという役割を全うするために日々奮闘しています。職長という立場になると、やはり意識が大きく変わりますね。何事もなく期日以内に現場を収めることがどれだけ大変なことか身を持って知りました。現場の規模が大きいので、ヤマケンの職人以外の職人たちとも協働することになります。技術的なこと、工期的なこと以外にも、現場での人間関係を上手に収めることが一番気を使うところですね。

教育的なお仕事もしていますか?

実は10年目とはいえ社員の中では自分が一番経験が浅く、なかなか教育的な立場にたつことはないのですが、外国から来ている技能実習生に対しては自分も指導をしていますね。やはり自分がそうであったように、どんどん道具に触れさせてやりながら覚えさせるという指導をしています。彼らは3年という期限があって技術を学びにきているので、やがて帰ってしまいますが、本当に真面目で熱心で吸収も早いです。驚きのレベルですよ。コツや要領を掴むのも上手く、いつも感心させられます。教え甲斐がありますよね。こっちも先輩であるという手前、気を抜くわけにもいかないので、彼らの存在が良い意味で刺激にもなっています。

楽しい時、やりがいを感じる時はどんな時ですか?

職長になってまだ数年ですが、現場を任せてもらって自分で段取りを組むことは楽しいですね。職人はそれぞれに個性がありますし、自分のやり方が一番だと思っているので現場でぶつかることもありますよ。でも、これはヤマケン流の考え方でもあるのですが、個性を重視して、それぞれのやり方を尊重しながら同じ目標に向かうこともできると思います。管理者として考えを押し付けず、そしてみんなの個性を殺さずに毎回現場をまとめることができたら最高ですね。

ヤマケンはどのような会社だと思いますか?

父や兄がいるということを抜きにしても、みんな仲が良く温かい雰囲気の会社だと思いますよ。礼節はもちろんありますが、意味のない上下関係や年功序列もないので気持ちの良い人間関係が築かれています。プライベートでも一緒に出かけたり飲みに行ったりしているみたいですね。ヤマケンの教育にも繋がりますが、人の考えややり方を尊重する企業風土が確立されているので、それが社内全体に浸透しているのだと思います。何かを無理強いすることもなく、その時その人がやりたいことを優先するような雰囲気がありますね。

当面の目標はなんですか?

職長として現場を円滑に収めることが最優先の目標ではありますが、左官という部分では寺社仏閣のような伝統建築の左官をやってみたいですね。今は戸建ての内壁・外壁にしても新しい材料がどんどん開発されているので、なかなか伝統工法による左官で仕上げる機会は少ない状況です。しかし、自然素材を原材料とした漆喰や珪藻土などの左官材料は、調湿性や消臭性など機能的にも優れているので、もっと広く伝えていきたいですね。

左官の世界でも若い人材が活躍しています。自分もそうですが異業種から転職してきて、左官の面白さを知ってその後長く続けている人もたくさんいます。未経験でも異業種からでも広く募集しているので、是非私たちと一緒に新しい左官の価値を見つけてほしいと思います。

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